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キヤノンは、これまでフォーカスピーキングの機能を搭載したレンズ交換式カメラを正像してきませんでしたが、この特許が実現すれば他社に負けないフォーカスピーキング機能を搭載出来ることになります。
従来のフォーカスピーキング
従来のフォーカスピーキング機能は被写体の高周波成分(輪郭のみ)を抽出し、ライブビュー及びEVFにフォーカスが合っている被写体の輪郭部分を強調表示する機能で、輪郭に色付けしたりしてMF時の撮影者の補助を目的としている。
このフォーカスピーキング機能では、画像内のコントラストがもっとも高い位置(輪郭が最もシャープに表示されている部分)を輪郭強調して表示することで、フォーカスリングを使ってのMF(マニュアルフォーカス)の補助機能として登場した。
また近年では、顔検出機能などと併用されて、AF(オートフォーカス)制度も向上している
キヤノンの特許
従来のフォーカスピーキングで使われている高周波成分のピーキング機能(コントラスト検出)と、位相差による距離情報を合わせたピーキング機能になっていて、特許原文を見る限りでは従来型の画像を合成して撮影者にピントが合っている位置を知らせる方法と、撮影画像に補助的に波形画像を表示して知らせる方法の両方が選択出来るようになっているようだ。
さらにキヤノンは、この波形情報を複数の被写体を選択したり、動体予測機能と併用させることで被写体が動いた場合でも、どの被写体と被写体が現在フォーカスの範囲に入っているのか容易に掴むことが出来るようになっている。
また、フォーカス可能位置ごとに色を変えることで、複数の被写体の距離情報も同時に知ることが出来るため、撮影者自信が予測しながら撮影できるため、他社とは少し違った立ち位置のフォーカスピーキング機能になっていると感じます。
おそらくこの技術は、像面位相差センサー(デュアルピクセルセンサー)によるもので、センサーの受光部がそのまま位相差センサーの役割をになうキヤノン独自のフォーカスピーキング機能である。
※特許に対する個人の意見であり、特許を説明している文章ではありません。
いつごろ実現するのか?
現在は特許出願→特許公開(出願から1年6ヶ月経過)の状態で、今後特許の審査請求がされなければ実態検査が行われ、検査が終わればはれて特許権取得により使うことが出来るし、特許で守られ他社が同じ技術を使えなくなります。
実際は出願から特許権取得までの期間は1~2年くらいになりますから、早ければ来年の3月ころにお目見えするかもしれません。
その頃、6D Mark2などの次世代製品の登場も期待されていますし、来年はニコン誕生100年の年でもあるので、キヤノンは嫌でも新製品に力を入れて発表していかなければ、ニコンに足元をすくわれるかもしれませんね。
もしかしたら、特許権取得後に他社と同じようにEOS Mシリーズでデュアルピクセルセンサーを採用している機種は、EVFでもライブビューでもフォーカスピーキング機能が使えるようになるかもしれません。
そして、一眼レフはライブビューでしか使えないから、使える場面としては物撮りなどのシチュエーションに限られるかもしれません。
ひょっとして一眼レフに後付できるEVFが発売されたりしないですかね?もしくは昔の一眼レフや、最近発表された富士フィルムのGFX 50Sのように、OVFとEVFを取り替えられるような軍艦部を開発してきたりしないですかね?