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CANONのハイブリッドファインダーとハイブリットAFの特許

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キヤノンの特許を調べていたら、面白いものを見つけたので紹介しておきます。

今回見たのは、ハイブリッドAFに関する特許で、その関連特許を調べているうちにキヤノンがやろうとしていることがわかってきました。

エンジニアの睨みさんで記事になっていました。

この記事の特許を見ていて気がついたんですが、ここで紹介されている特許はあくまでもハイブリッドAFに関する特許で、ハイブリッドファインダーについては別の特許のようです。

ハイブリットAFの特許

特開2016-173443

ハイブリットファインダに関する特許

特開2010-135894

ファインダー光学系及びサブセンサーの特許

特開2016-177038

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特許から考え得る新機能

ちょっと面白い機能になりそうなので、解りやすく説明したいと思います。

ハイブリッドファインダー

hybrid-ovf

ハイブリッドファインダーの特許は2010年に公開されているので、結構古い特許になっています。

キヤノンの考えるハイブリッドファインダーは、OVFとEVFを重ねて表示出来るものです。

詳しくは原文を見ていただきたいんですが、簡単に説明するとペンタプリズムを分割式になっていて、ペンタ部にプロジェクターのように画像を出力するLEDを持っていて、そのLEDからレンズを通した画像をミラーで反射して分割されたペンタプリズムに仕込まれた透過型ミラーのような反射型ホログラム光学素子に写すことで、OVFからの光軸とLEDからでた光を同軸上に配置することが可能になる特許です。

この特許の面白いところがOVFを使っている時には、LEDから出た顔検出などに使う情報映像を、TTL(レンズを通った映像)で受けたOVFからの光学映像とを重畳(幾重にも重ねて)表示することを可能にして、ミラーアップをするとセンサーが受けたTTL映像をEVFとして反射型ホログラム光学素子に映し出すと言うものです。

hybrid-ovf2

この技術を使うと、OVFをの時には顔検出した時の情報を映し出したり、OVFの枠だけでは表示出来ないような情報をファンダーをのぞいたまま得ることができます。

おそらく関連していると思われる特許もあり、2016年10月6日に公開された特許です。

syukusyou-kougaku

この特許は縮小光学系を内蔵したOVFの特許で、光学ファインダーでありながらペンタプリズムに光が入る前に分光して、ペンタプリズム内を反射した光がメインのセンサーではなく、別の小型センサーで受けるもので、特許文献上では明るい光学ファインダーを確保しながらの、高画質な電子画像を捉えるとあるので、間違いなく画像と認識出来るレベルなんだと思います。

また、この特許では顔検出や被写体自動追尾にも触れているので、特許の利用範囲は広いと思います。

ハイブリッドAFに関する特許

hybrid-af2

この特許は従来の位相差センサーから外れた被写体を追従するときなどに、ハイブリッドファインダーの技術を応用して像面位相差センサーで捉える特許です。

この特許の中に出てくるEVFは、ミラーアップを前提としていて、撮影中に位相差センサーから被写体が出てしまった事を像面センサーが認識した時点で、ミラーアップを維持してOVFからEVFに自動で切り替えて、撮像面でのAE・AFを維持しつつ従来のAFよりも広い範囲をカバーする技術です。

hybrid-af

この特許を使うと、AI SERVOを使いながらの連写中に被写体がAFをポイント外に出てしまった時にひじょうに有効で、たとえAFをポイントの外側にでてしまったとしても、被写体を捉え続けることが可能になります。

今回の特許を総合すると....

今回紹介した特許をすべて利用したとすると、他社には真似の出来ないハイブリッドファインダーを作ることが可能になりそうです。

今回の特許から考えるファインダー

今回紹介した3つの特許を総合して考えると、縮小計レンズを通して得たサブセンサーが受ける映像をOVF映像にEVF映像を重ねることが出来る上に、サブセンサー自体に位相差センサーやAEセンサーを仕込んでしまえば、ハイブリッドAFをの位相差センサーもそちらに移すことができそうですし、デュアルピクセルCMOSのセンサーもミラーアップのEVFで使えますから、中々面白いハイブリッドファインダーに仕上がりそうです。

また、EVF用のLEDモニターに顔検出情報などを表示すれば、OVFに重ねて検出情報を表示出来るので、まるでEVFやライブビューで顔検出AFを使っているかのようなイメージのままOVFでの撮影が楽しめそうです。

さらに、OVFに写せると言うことはOVFでのフォーカスピーキングも可能になってしまいます。

もしこんなファインダーが実現したら、消費電力も気になりますし、なによりかなり高額な一眼レフが登場しそうです。

しかし、Kiss X7後継機に新しいファインダーが採用されるとの噂もありますから、もしそれが実現したら他社との差別化にもなりますし、カメラ初心者にもやさしい一眼レフになりそうですね。

あくまでも個人の妄想なので、あしからず...

2017年7月29日:追記

どうやらニコンにもハイブリッドOVFの特許があるようで、D850に採用されるかもしれないという噂もあるようです。

【随時更新】ニコンD850開発が発表されたので噂をまとめていきます

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